本山製錬所734x355

足尾製錬所のある風景(Ⅱ)

 増大する製錬処理に対応するため明治17年(1884)、現在の場所に製錬所を集約した。昭和48年(1973)閉山。その後、輸入鉱石の製錬を続けてきたが、平成元年(1989)に操業を停止した。
♦製錬:銅精鉱(品位約20%)を、粗銅(品位約99%)に精製すること。
♦精錬:粗銅(品位約99%)を、電気銅(品位約99.99%)に精製すること。

足尾の俳句(16)~(30)
写真と俳句は無関係

16.冬ざれの ⇒  17.木枯しや ⇒  18.痩せすすき ⇒  19.百年の ⇒  20.アカシアの ⇒  21.老骨を ⇒  22.秋の雨 ⇒  23.鉱山の ⇒  24.花街の ⇒  25.鑛山に ⇒  26.中倉の ⇒  27.廃村の ⇒  28.沢という ⇒  29.草もなき ⇒  30.水仙の

16. 冬ざれの

本山製錬所
貯鉱庫跡、大煙突(写真:2011/01/21)

冬ざれの銅山跡に猿の群れ 岸本とおる
岸本とおる:1949年(昭和24年)足尾生
ウエブサイト「足尾の風景」管理人

17. 木枯しや

本山製錬所
旧松木村の無縁石塔、龍蔵寺(写真:2011/01/21)

木枯しや夜の校舎を見て廻る 村上烏峰
村上烏峰:足尾鉱業所庶務課勤務
学校は庶務課の管轄でした

18. 痩せすすき

本山製錬所
硫酸貯蔵タンク、転炉(写真:2011/03/30)

<足尾>
痩せすすきあかがねやまの奥に来ぬ 木津柳芽

木津柳芽:明治25年、本所生。
あかがねやまの奥:松木渓谷近辺

19. 百年の

本山製錬所
地蔵岳、石垣山、高原木社宅跡(写真:2011/08/10)

<根利行>
百年の計を若葉に造林地 佐竹三射

佐竹三射:大正3年足尾来山、足尾銅山勤務

20. アカシアの

本山製錬所
大煙突、インクライン跡(右斜面)(写真:2013/03/06)

アカシアの咲き充ち香る銅の里 岸本とおる
岸本とおる:1949年(昭和24年)足尾生
ウエブサイト「足尾の風景」管理人

21. 老骨を

本山製錬所
貯鉱庫跡(写真:2013/03/06)

老骨を埋むる鉱山や冬篭 太田後凋
太田後凋:龍蔵寺第五十六世住職太田貞観大僧正

22. 秋の雨

本山製錬所
(写真:2013/08/28)

<小集>
秋の雨笹青き上ノ平かな 河東碧梧桐

河東碧梧桐(かわひがし へきごどう):愛媛県生(明治6年~昭和12年)。
明治39年全国遍歴の旅(後紀文集『三千里』を編む)の途中、足尾に立ち寄りました。上の平にて銅山幹部と交流、久蔵より中禅寺湖へと旅を進めました。

23. 鉱山の

本山製錬所
太陽光発電設備ソーラーパネル(写真:2013/10/14)

鉱山の雲がかりして秋の晝 飯田蛇笏
飯田蛇笏:昭和8年足尾来訪

24. 花街の

本山製錬所
ソーラーパネル、貯鉱庫跡、大煙突(写真:2013/10/14)

<足尾町二句>
花街の灯月の銅山そびえたり 飯田蛇笏

飯田蛇笏:昭和8年足尾来訪

25. 鑛山に

本山製錬所
(写真:2013/10/14)

鑛山に宿かる園の芒かな 飯田蛇笏
飯田蛇笏:昭和8年足尾来訪

26. 中倉の

本山製錬所
大煙突、石垣山(写真:2014/03/09)

中倉の尾根に一樹や秋の空 岸本とおる
岸本とおる:1949年(昭和24年)足尾生
ウエブサイト「足尾の風景」管理人

27. 廃村の

本山製錬所
銅精鉱貯蔵庫、石垣山(写真:2014/03/09)

<裏足尾・松木谷>
廃村の寺埋め鉱滓山眠る 鈴木詮子

鈴木詮子:大正13年東京生
鉱滓(カラミ):製錬により鈹(かわ)と、かすに分離する。このかすを鍰(からみ)という。

28. 沢という

本山製錬所
松木川(写真:2015/06/23)

<足尾掛水>
沢という沢は滝なる出水哉 佐竹三射

佐竹三射:大正3年足尾来山、足尾銅山勤務

29. 草もなき

本山製錬所
大煙突(写真:2015/11/22)

草もなき嶽岳の群ら立つ狭霧かな 飯田蛇笏
飯田蛇笏:昭和8年足尾来訪

30. 水仙の

本山製錬所
(写真:2016/02/11)

<足尾山中にて>
水仙の雪よごれして咲きにけり 村上鬼城

村上鬼城:(1867~1938) 大正7年足尾来訪

◎ 本ページの作成に当っては下記文献を参考にさせていただきました。記して深謝申しあげます。
  • 太田貞祐(1997)『足尾銅山 俳壇史』ユーコン企画